パチスロ-パーソナルシステムは普及しない?
2014.12.25| 高木 (システムコンサルタント)
システムコンサルタントの高木です!!!
この前、ある方に、『ITの進化でなくなるパチンコ業界の仕事は?~2~』に書かれているパチスロのパーソナルシステムに関しての内容が、雑過ぎる!!とお叱りをいただきました…
ということで、今回は『ITの進化でなくなるパチンコ業界の仕事は?』というテーマから離れまして、パチスロのパーソナルシステムはなぜ普及しないのか?という内容をパチンコ業界の人でなくてもある程度分かるように、パチンコ業界の人にも怒られない程度にザックリとシッカリと書いてみたいと思います。
ザックリ言うと普及しない要因は3つかと。
- パチスロ機の形状の問題(法律も関係あり)
- 店舗側の人件費削減への効果
- ユーザの満足度
1.パチスロ機の形状の問題(法律も関係あり)
これが一番問題ですね~。単純にパチスロ遊技機の下皿から島にコインを落とす形状でパチスロ機を作ることが、今は法律的にできない。
2.店舗側の人件費削減への効果
パチスロは、パチンコのように1回の大当りで1箱必要(パチンコだと1箱1,000~1,500個)というわけではなく、数回のボーナス、ARTでコインが増え、1箱1,000~2,000枚といった感じで、次の箱が必要となります。
パチンコの箱数:パチスロ箱数=5:1 といった感じだと思います。(お店ごとの箱の大きさによって変わりますので、ザックリです。ザックリ。)
パチンコは大当りの度に、毎回箱の交換が必要なのに対して、パチスロは毎回は必要ではないということです。
パチンコは大当りするとゲーム中断ができず、消化するまで席を離れることも、手を放すことも基本的にできません。
そこで活躍するのが、呼び出しランプ!今はデータ表示機のイメージもありますが、最大の機能は、【呼出】です。
大当りをするとスタッフがこの呼出で呼ばれ、狭い場所で玉箱の上げ下げをしないといけないのです。
狭いスペースでの玉箱の上げ下げは、腰など体に影響を与えることも多く、パチンコ店のスタッフには腰痛が原因で離職する人も結構います。
パーソナルシステムは、そういった玉箱の上げ下げをなくしたことで、スタッフの働く環境を改善し、お客様に呼出されることが少なくなったこともあり、ホールに今まで必要だったスタッフを減らすという人件費削減も実現しています。
パチスロで呼出する場合はどんなときでしょうか?
トラブルとコイン切れぐらいですよね~。
呼出される回数が、パチンコよりも台数あたりの呼出数が圧倒的に少ないため、もともとスタッフをそんなに配置する必要がありません。
人件費削減という点から考えると、パチスロパーソナルシステムは人件費削減には効果という面では少ないという評価となります。
さらに、玉箱の上げ下げなどもお客様自らで行うことが多く、腰痛の原因になったりすることもなく、スタッフの働く環境改善という一面もありません。
3.ユーザの満足度
カチ盛りの優越感などは、前々回コラムで書きました。
台移動に関しても、1箱を持って移動するだけだったりするので、パーソナルになったからといって、満足度の向上もそこまで大きくないと思います。
パチンコのパーソナルシステムと違って、パチンコユーザー(お客様)の利便性向上に大いに貢献するシステムでもないということです。
もし「1」の部分が解消されたとしても、「2」,「3」の理由を考えると設備投資の費用対効果を考えると、・・・となります。
高木的には…パチスロパーソナルシステムは、現状のままでは普及しない!
というか…店には不要!!
以上、次回は、また「ITの進化でなくなるパチンコ業界の仕事は?」のテーマに戻りたいと思います!!!
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高木 (システムコンサルタント)
某大手パチンコ設備メーカー企画開発に13年勤務。台、景品、顧客などのパチンコ設備全般の企画開発を担当した後、各企業の抱える問題をシステム面から改善するシステムコンサルタントとして独立。 社内体制の問題点を見つけ、それを解決するその企業に一番いいシステムを提案!社内ルールの変更など、社内体制再構築もシステムコンサルタントとして力を入れています。 |
【パチンコシステム/経費削減/業界情報】
前職の経験を生かし、システムコンサルタントとして、パチンコ業界に関わる高木が、パチンコシステム、経費削減、業界ニュースを独自の視点で分析。パチンコシステムの今後や現状の問題、業界情報など、少し為になるかもしれないコラム。